てくてく行こう

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「テレビのデジタル化工事」を装った詐欺多発 03/27

テレビ放送の地上デジタル(地デジ)移行まであと1200日あまり。これに便乗した悪質商法が後を絶たない。アナログ放送が見られなくなることは分かっていても、高齢者を中心に具体的な視聴方法がよく分かっていない人もいて、悪質な業者につけ込まれている。基本的には、UHFのアンテナと地デジ対応のテレビ(または地デジチューナー)があればOK。今後さらに悪質商法が増える恐れもあり、総務省などでは注意を呼びかけている。

≪完全移行に便乗≫

「地デジの案内チラシを3回郵送したんですが、届いていますか?」

2月8日午後4時20分ごろ、愛知県豊橋市内の70代女性宅へ、中部電力の従業員を名乗る作業着姿の男が訪れた。男は「工事をしないとテレビが見られなくなりますよ」と告げて家の中に上がり込むと、テレビの周辺を調べただけで、工事代金として20万円を請求。女性が手元にあった18万9000円を支払ったところ、男は「30~40分後に領収書を持ってきます」と言い残して姿を消した。

中部電力によると同様の詐欺が過去1年半で5件報告されている。被害者はいずれも高齢者で、「電気の容量を増やす必要がある」「テレビや電話が無料で見られる」などとだまされて、数万~数十万円を支払ってしまったという。

一方、関東総合通信局によると、2月18日、東京都内の女性から「NHK職員を名乗る2人組の男性が訪問してきて、『デジタルへの変更に3850円必要です』といわれた。名札を着用していなかったので不審に思い、断った」とNHKの営業所に相談があったという。担当者は「地デジの受信について、国やNHKなどの公的機関が各家庭を訪問して金銭を要求することはありません」と注意を呼びかける。

国民生活センターによると、ケーブルテレビに加入すれば地デジが視聴できることを利用し、「今のテレビが見られなくなる」「近所はみな契約した」などと言葉巧みに受信契約を結ばせる業者への苦情が、全国の消費生活センターに相次いでいる。技術的な説明を長時間続けて契約者を追いつめるケースも。相談者は60代以上が55・6%と過半数を占めており、「理解不足に乗じて、不安をあおり契約を取り付ける問題のあるセールスだ」と国民生活センターは指摘する。

日本ケーブルテレビ連盟では指摘を受け、昨年末、「情報を消費者へ的確・正確に周知して、消費者の理解を得たうえで契約してほしい」との書面を会員約370社へ通知。担当者は「確かに行きすぎた部分がある。今月、すでに消費者保護と広告表示のガイドラインを策定しており、再発防止に努めたい」としている。

総務省デジタル放送受信推進室の集計では、地デジ移行を利用した悪質商法の報告は平成16年以降約20件(同一地域の類似事例は1件とカウント)。「思っていたほど大きな動きはないが、今後は注意が必要です」という。

平成23年7月24日のデジタル完全移行(アナログ波停止)に向けて、この4月以降、民放各社が番組内で具体的な視聴方法を説明するなど、関連団体の広報体制が強化される。だがアナログ波停止を意識する人が増えるほど、そこにつけ込む悪質商法が増える可能性があるのだ。

同省など関係省庁は6月に公表するアクションプランに対策を盛り込む。デジタル放送受信推進室は「UHF局の有無や、難視聴地域かどうか、すでにケーブルテレビに契約しているかなど、条件によって必要な受信対策は個々に異なる。業者と契約する前に、総務省のホームページなどで正しい知識を得てほしい」と話している。

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