てくてく行こう

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“2本の尾”を持つ彗星が接近中 01/28

新顔の彗星「ルーリン」が接近しつつある。来月には地球のそばを通過するとみられるが、その後は二度と戻らないかもしれない。

 ルーリン彗星は現在、内部太陽系を通過中であり、地球に最接近するのは2月下旬と予想されている。肉眼で見るのは難しそうだが、市販されている望遠鏡で容易に観測できるようになるはずだ。運が良ければ双眼鏡でも確認できるかもしれない。方角と高度がわかっていれば、現段階でも小型の望遠鏡で観測可能だという。

 ルーリン彗星は、放物線のような軌道を描いて太陽系のはるか向こうから近づいてくる。「突然の訪問者が無限のかなたからやってきて、次の当てもないままに立ち去っていくようなものだ」と専門家は話す。

 つまり、ルーリン彗星が太陽付近を通過するのは今回が初めてだと考えられる。だとすれば、この彗星は原初の氷で覆われていることになる。太陽系外縁部の凍てついた環境で生まれ、はるか昔の氷をそのまま保っている可能性があるのだ。

 その氷が初めて太陽の熱にさらされて気化するので、ルーリン彗星はひょっとすると急激に明るくなるかもしれない。場合によっては、分裂する可能性すらあるという。

 ルーリン彗星は地球の軌道に近い平面上を周回しているが、移動する方向は地球とは逆だ。そのため、この彗星の動きは異常なほど速く見える。また、逆方向にも尾が伸びるという珍しい視覚効果も観測できる。

 ルーリン彗星は、2007年に台湾の鹿林(ルーリン)天文台で中山大学の学生、叶泉志(イエ・チュアンジー)によって発見された。

 2009年1月10日には太陽に最接近し、その後、徐々に光度を増している。今後数週間は、てんびん座からおとめ座にかけて西向きに移動する姿が見られ、2月中は明け方、2月下旬からは夕方が観測しやすい時間帯だという。

 地球に最接近するのは2月24日で、約6100万キロまで近づく。明るさは最大になり、見かけの移動スピードも最も速くなる。この時期には北半球、南半球のいずれでも、一晩中観測できることになりそうだ。都市圏から離れた非常に暗い空の下などでは、肉眼で見える可能性もあるという。

 ほかの彗星と同じく、ルーリン彗星も氷とちりで構成されている。太陽系外縁部が形成されたときの名残であるちりの粒子が、氷の中に閉じ込められた状態にある。

 彗星は通常、太陽の近くを通過する際に尾を形成する。氷の一部が太陽の熱で気化して、放出された気体やちりが太陽とは逆の方向へ押し流される仕組みだ。しかし地球との角度によっては、太陽方向に向かって短い尾が確認されることがある。これは実際には尾ではなく、地球が彗星の軌道面を通過するときに彗星の両端に尾が突き出しているように見える珍しい視覚効果だ。

 ルーリン彗星には、45億年前の太陽系形成時からほとんど変化していない氷が大量に含まれている。今後の研究で初期太陽系の姿知る手がかりが得られるのではないかと期待が高まっている。

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