てくてく行こう

趣味のバイクにおける出来事などのアバウトな日記。 バイク以外の事も書いてます。

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落ち込む二輪市場で独走するハーレー 05/18

ハーレーダビッドソンジャパンは、2009年1月1日から代表取締役社長を奥井俊史氏から福森豊樹氏へと引き継ぎ、新体制となった。日本での二輪車販売台数が年々減少するなかで、ハーレーダビッドソンは24年連続で成長を続けている。その理由の分析と、福森新社長のインタビューを合わせてレポートする。

最盛期の1/6しかない日本の二輪市場規模

 まずは、日本の二輪市場の概要を見てみよう。日本で最も二輪が売れたのは1982年のこと。原付(50cc)のスクーターブームの影響が大きく、1年間で約328万台もの二輪が販売された。2008年の出荷台数は約52万台だから、市場は約6分の1にまで縮小したことになる(下図左:国内二輪出荷台数推移)。ちなみに四輪と比べてみると、08年の軽自動車を含む乗用車の販売台数は約508万台なので、その1割程度の台数でしかない。

 しかし二輪の販売台数は、原付の割合が非常に多い。原付を除いてみると、総台数ほど極端に縮小しているわけではない(下図右:二輪車51cc以上出荷台数推移)。といっても緩やかな減少傾向であることは変わらず、83年に比べて半分以下になっている。

 251cc以上の自動二輪クラスに絞ってみたのが下図左の「自動二輪出荷台数推移」だ。ここ数年は横ばいか、わずかに増加傾向にあるものの、長いスパンで見れば減少しているのが分かるだろう。しかしハーレーは24年連続で増加しており、07~08年にいたっては、販売される4台に1台程度がハーレーになっている。

 さらに751cc以上の大型二輪のメーカー別登録台数(ハーレーダビッドソンジャパン提供)を見ると、圧倒的なシェアを持っていることが分かる。ホンダよりも、ヤマハよりもハーレーが売れているのだ。グラフにはないが、84年のハーレーの年間販売台数は、わずか757台でしかなかった。それが今や1万5000台以上を販売している。これはちょっとすごい。

 ちなみに統計は社団法人日本自動車工業会(JAMA)のデータに基づいているが、JAMAは輸入車をカウントしていないため、統計の数値は国内メーカーだけの台数となる。このためハーレーについては、独自に出している新規登録台数を基にしている。

日本メーカーとは別の道を行く、ハーレーダビッドソン ジャパンの戦略

 日本でのハーレーダビッドソンの成長に腕を振るったのが、前社長の奥井俊史氏だ。以前、ハーレーの販売は代理店による輸入販売だったが、89年に日本法人であるハーレーダビッドソンジャパン(以下HDJ)を設立した。奥井氏は90年10月にトヨタ自動車からHDJに移り、91年4月に代表取締役社長に就任。正規販売網の整備やマーケティング戦略など、経営全般で強いリーダーシップを発揮した。

 その戦略は常識の否定からスタートしている。「挑まない」「比較しない」「非凡に徹底」「マスマーケティングに頼らない」など。日本の二輪メーカーが性能や価格など、あらゆる面で競争を行っている中で、まったく別の道を歩んだ。

 具体的にはメーカー、販売店、ユーザーの3者間の「きずなの構築」、イベントやカスタム、ファッションなど、「ライフの提供」に注力した点が挙げられる。徹底的に顧客の視点に立ち、それぞれの顧客に対し、きめ細やかなサービスを提供。販売店も仲間と考え、共に儲ける体制を整えてきた。

 特にハーレーで驚かされるのは、イベントの多さだ。富士スピードウェイで毎年行なわれる「ブルースカイヘブン」や長崎の「ハーレーフェスティバル」をはじめ、販売店主催を含めて多くのフェスティバルを開催している。女性向けの体験試乗会「レディースデビューライド」などもある。また、ハーレーのオーナー「H.O.G.」(ハーレー オーナーズグループ)の会員を対象にした各種パーティー、ツーリングラリーも数多く行なっている。こういったイベントでハーレーのオーナーは仲間と知り合い、ハーレーに乗る楽しみを増やしていく。

 カスタムもハーレーの楽しみ方の一つだ。純正のままハーレーに乗るオーナーはむしろ少なく、ほとんどは何らかのカスタムが施されている。サードパーティーのパーツも豊富だが、メーカー自らがカスタムを主導している点がハーレーらしい。毎年HDJが発行する純正パーツ&アクセサリーカタログは膨大なページ数を誇り、バイクのパーツからウェアなどのファッション関連まで、幅広く網羅している。

 つまり、バイクという「モノ」を売るだけでなく、ハーレーに乗るという「コト」の包括的な楽しみをオーナーへ提供する戦略が、現在のハーレーの成功につながった。そして創業当時には社員数20人足らず、販売店数34社だったHDJは、現在は従業員100名以上、正規販売社数137社まで成長している。

“変わらないこと”が生み出すハーレーの個性と魅力

 では、二輪車に限らず他のメーカーや業種でも、HDJと同じ戦略が取れるのだろうか? 不可能ではないにしても、簡単ではないだろう。その戦略の根本には、「ハーレーダビッドソン」という商品が持つ強烈なキャラクターがあるからだ。

 ハーレーのバイクの基本的なスタイルは、何十年も変わっていない。販売モデル数は多いが、エンジンは4種類しかなく、ほとんどはデザイン面での違いが主になる。しかし、その“変わらないこと”がハーレーの魅力になっている。より速く、より快適にという、多くの工業製品が評価される価値観とは、別のところにハーレーはいる。そういう商品は決して多くない。

 変わらないということは、陳腐化しないことも意味する。たとえば、ハーレーの価格はかなり高い。最も安価な「スポーツスター883」でも88万3000 円、ビッグツインエンジンを搭載した「ダイナ」「ソフテイル」なら200万円以上が当たり前だ。若いライダーは手が出しづらいと思うかもしれない。しかし HDJは最長で150回もの長期ローンを用意している。期間にして12.5年だが、これならお金に余裕がない人でも購入できるし、実際に多くのユーザーが長期ローンでハーレーを購入している。この長いローンも、「ハーレーなら10年以上乗り続けられる」という裏付けがあってこそ可能になる。

 性能を追求したスポーツバイクなら、毎年何かしらの進化がある。次のモデルはより速く、快適になっている可能性が高い。つまり自分の乗っているバイクは1年も経てば古くなってしまうわけだが、ハーレーにはそれがない。

 蛇足だが、けっしてハーレーが進化していないわけではない。毎年ニューモデルが登場し、数年に一度はエンジンを改良している。2007年には、全モデルがインジェクション(燃料噴射)化を果たした。世界で最も厳しい日本の騒音規制もクリアしている。進化しながら商品価値を変えないのがハーレーなのだ。

ハーレーダビッドソンの使命は「ユーザーの夢をかなえるお手伝い」

 09年2月19日、正規販売網の経営者、取引先関係者、各マスメディアなど約1000名もの人を集め、HDJは「新世代創業パーティー」を開催した。福森豊樹氏はすでに1月1日から代表取締役の職務に付いているが、その就任のお披露目と、前代表取締役である奥井氏への労いの意味をもったパーティーである。

 新社長に就任した福森氏は、1963年生まれの46歳と若い。そのことからも新世代の感覚を取り入れ、HDJをさらに発展させたいという奥井氏の意図が感じられる。福森氏は伊藤忠商事に入社して自動車輸出部門に勤務。HDJには2000年10月に入社、07年10月からゼネラルマネジャーに就任したという経歴の持ち主。次世代後継政策が始まった03年9月当初から、次のリーダー候補として選ばれていた。福森氏によれば、今から約1年半前に次期社長の指名を受け、奥井氏自身は08年度末に退くことを伝えられたという。

 新社長就任のあいさつで福森氏は、販売店や取引先関係者、各界の有識者、プレスに感謝の意を述べたあと、昨秋以来の世界同時不況の中でHDJのやるべき姿勢について語った。「今の世の中は、世界中が不況一色で元気がありません。今回の世界同時不況は金融問題が原因だと思いますが、今の景気を悪くしている一番の原因は、我々の心だと思っています」と分析。「日本中全体が自信喪失状態で、HDはモーターサイクルという土俵の中でやるべきことをやる。自信を回復すること、元気を取り戻すことが、ビジネスに従事する商人に求められていることだと思います」と述べた。

 また、ハーレーダビッドソンの世界的な企業使命は「ユーザーのモーターサイクルライフの充実という夢をかなえるお手伝い」だとして、不況のような厳しいときこそ、ハーレーの真の真価が問われると語った。HDJも19年連続の成長を続けているが、改善すべき課題はまだ残っているという。「できていないこと、やり残していることに、一つひとつ愚直に取り組んでいこう。」と、就任パーティー前に販売店と話し合ったことを報告した。最後に「HDJの新世代として、今年も連続成長ができるよう、そしてさらなる20年、25年と飛翔できるよう全速力で取り組んでいきます」と締めくくった。

 あいさつの後は立食パーティーとなり、福森社長の周りには、多くの人が祝いの言葉を伝えるため列を作って集まっていた。ハーレーは飲酒運転撲滅にも力を入れているため、会場の飲み物はすべてノンアルコールドリンクだ。こうした形で自らのポリシーを伝えるのも、マーケティング戦略の一環なのだろう。

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